ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」(六本木) レポ

メチャクチャ混んでいたし物販で15分待つとは思わなかった。

まずは概要から。9月20日に開幕し、12月11日まで六本木の国立新美術館にて開催中です。事前予約制ではないですが、時間帯によっては並ぶことも覚悟しておいてください。毎週火曜日休館、10時から18時まで開館(金曜・土曜は20時まで)。圧倒的に金曜・土曜の17時頃が狙い目だったので、私の屍をこえて……どうか空いている時間に……。お写真OKエリアは9章のみ。今日の物販では「アクリルキーホルダー完売」という、推し活でしか見ないような文字列が見られました。そして最初の1週間で完売したトートバッグ(大)はそのデザイン性とネームバリューによって8800円という今まで見たことのない価格で販売されていました。おそろしかった。

スタイルは永遠

「モードの帝王」とも呼ばれ、クリスチャン・ディオールのもとでアシスタントとしても活躍した経歴を持つイヴ・サンローラン。彼の生涯にわたるスケッチ集、ポートレート写真、そしてオートクチュールの作品群が一堂に会する圧巻の展示でした。その服飾デザイン能力の高さは初期の作品からも窺えて、紙の着せ替え人形のボードやネイビーのテーラードジャケット(1~3章)で早くもそのスタイルを確立させます。今まで様々な服飾デザインの展示に足を運びましたが、どのデザイナーも「女性をいかに美しく魅せるか」「いかに女性をエンパワメントするか」ということに力を入れていて、イヴ・サンローランも基本的に同じスタンスであったことがわかり、フェミニズム分析・ジェンダー分析をされている方にも様々な視点を与えてくれそうな予感がする展示だと感じました。この展覧会で特筆すべきは「写真が撮れない理由」です。著作権とかではなく、なんとイヴ・サンローラン自身がブランド立ち上げ当初から「自分の作品は美術品だから、保護してほしい」と言っていて、今は財団が運営する美術館(かつて個人邸宅としてイヴ・サンローランが購入した場所にあるそうです)に所蔵されているから、という……ぐうの音も出ない理由でした……ディオール展は全編お写真OKだったので、デザイナーの思想の違いに触れられたのも面白いポイントでした。男性的なスーツ・サファリジャケットなどを活用し、女性の美しさを際立たせ、彼女たちの自己表現に寄与するための至高の作品群が見られたので、桃ちゃんは幸福でした。ありがとう世界。

もしかしたらこのあと、日時指定予約制に切り替わるかもしれないので、最新の情報をチェックしてください。面白かったよ!

作品の一部