ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

「マリー・クワント」展(渋谷) レポ

可愛いという概念に殺されるかと思った。

まずは概要から。2023年1月29日まで、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムにて開催。12月6日・1月1日は休館。10時から18時まで開館していますが、金曜土曜は21時までやっているそうなので、お仕事帰りに駆け込むのもアリです。チケットは事前予約制、オンラインで受け付けています。

街頭の壁面装飾

イギリスのモードを生んだ「ミニの女王」

第二次世界大戦後のチェルシーで、活動を始めたマリー・クワント。その発信力は非常に強く、当時の自由を求める気風とマッチして瞬く間にスターとなったその手腕にまず驚かされます。女性が着飾るのは誰かのためではなく、自分がテンションを上げるためである、という揺るぎなき事実を大々的に打ち出したのは、当時にしてみれば革新性しかなかったでしょう。まあ、今から約千年前に『枕草子』で清少納言先輩が書いていることと、初期のマリー・クワントの言い分がそんなに変わらないのですが、どちらが優れているとかいうわけではなく、いつの時代も女性は自分を大事にすることを抑圧されてきているのだな……と考えてしまうのです。閑話休題、話を戻します。代表的な作品であるミニスカートや、男性もののファッションアイテムを女性向けにアレンジした独創性あふれる服飾品に、ハンドメイドをする私の心はずきゅんと射抜かれてしまいました。こんなに可愛いものを生み出せるってすごい。すてき。私も作りたい。創作意欲に火がついた桃ちゃんは、後日トワルドジュイを購入することになる――とにかくこの可愛さ、今でも通用するくらい新鮮なファッションアイテムに心躍ること間違いなしです。

フォトスポット

ガブリエル・シャネルとの比較

以前三菱一号館美術館にて開催された「ガブリエル・シャネル」展にも伺って、デザイナーがアイコンになる例をみてきたのですが、シャネルが椎名林檎でクワントがaikoだな、と勝手に決めました。シャネルはゴージャスさや女性の洗練された美しさを全面に押し出しましたが、クワントは可愛らしさ、動きやすさなどを重視していて、そこに服飾デザインの方向性の違いを感じました。どっちの女性もカッコいいので、もう本当に、この2021~2023はファッション回顧展当たり年だな⁉ と狂喜乱舞しております(※2023年には国立新美術館にて「イヴ・サンローラン」展が開幕予定です)。この波に乗るしかない! 行くしかない! コラボアイテムもあるぞ! というわけで興味のある方はぜひ。