ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

「古代メキシコ」展(上野) レポ

自然と共に生きる人々の祈りの形がここに。

概要

上野にある東京国立博物館・平成館にて、9月3日まで開催。
毎週月曜休館ですが、8月14日は開館しているそうです。
通常は9時30分から17時まで、土曜は19時までが基本の開館時間、8月11日から9月1日までは金・土・日が19時まで開館に変わるそうです。後半の夜が狙い目!
今回は人気ソーシャルゲームFate/Grand Order」とのコラボグッズも販売しています。購入には紙のチケットが必要なので、失くさないようご注意を!

古代メキシコの信仰

マヤ、アステカ、ティオティワカンと続く古代メキシコの文明は、自然と常に共にありました。
太陽が沈むのは「死」の象徴であり、また昇るのは「生(あるいは復活)」である、という考え方をもとに人間の営みも動いていたため、暦がとても発達していたそうです。
日本でも平安時代には暦が重視され、方違えや物忌などの風習がありましたが、それに似たものが存在していたと考えられています。
また、特筆すべきは自然の豊かさ。
鳥や猿、蛇、ジャガー……様々な動物が神格化し、人々の畏怖の対象になっていたとのことです。
ケツァルコアトル(羽毛の蛇の姿をした神)などが有名ですね。
農作物を育てるには厳しい環境でしたが、他の地域・王朝と交易もしていたらしく、スペイン帝国が滅ぼしたものの大きさを痛切に感じ取ってしまいました……。
また、人間の血や臓物を供物に捧げたり、人身御供のようなこともしていたそうで、ちょっと背筋が寒くなりました……それによって古代メキシコ文明の王朝は絶対的な権力を得たわけですが、現代よりも「死」に対する畏怖の形式(体系)が違うのかな、とも考えさせられる内容でした。
神となる生き物も太陽も生き死にの狭間にいて、それで人間も死ぬのが当たり前だ、という感覚だったのかもしれません。
また、本邦初公開となる「赤の女王」の棺も見逃せません。
母親ではなく王妃だったという近年の研究の成果を存分に堪能できました。
この墳墓は盗掘にも遭ったそうですが、それでもこうして歴史に名を刻む存在になっているというのはすごいことですよね。

戦士の土偶

全作品撮影OKという大盤振舞

今回の最大のヒットはこれ。かわいい。
奇妙なアヒル、と名付けられたこの土器、めちゃくちゃ可愛い。
くりっとした目、精巧に作られたボディ、全てが完璧。

そしてFate/Grand Orderのプレイヤーでもある私はケツァルコアトルさんとテスカトリポカの兄貴に関する写真もばっちり撮ったのでした。
ケツァルコアトルの姐さんはマスター大好きだから怒らないだろうけれど、兄貴は普通にキレそう。ごめん。

楽しい、でもちょっと怖い、異国の風を感じられる展示でした。
めちゃくちゃ面白かったのでぜひ