ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

「ルーブル美術館」展(六本木) レポ

そこに愛はある。

まずは概要から。六本木の国立新美術館にて、6月12日まで開催。毎週火曜日が休館日ですが、3月21日と5月2日は開館するそうです。3月22日は閉館。10時から18時まで開館、金曜日・土曜日は20時まで開館。お仕事帰りにオススメです。チケットは事前予約制ですが、当日券の販売もあります。

小粋な看板

「愛」って何?

今回のテーマは「愛」です。様々な角度から見た愛――性愛から慈愛まで――を、網羅的に展示することで観る者に「愛の形」の多様性を表現しようとしているところに、学芸員さんの努力を感じました。神話世界に始まり日常生活なども含めた「愛」の在り方を、まざまざと見せつけられた印象があります。

聖母子像に象徴される慈愛のまなざしには、イエスが歩む壮絶な人生を憂うような印象を受けるし、今回の目玉作品である《アモルとプシュケ》にはピュアで繊細で、初々しい愛情を感じ取ることが出来ました。

《アモルとプシュケ》

鑑賞者が絵画から何を受け取るかというのは千差万別で良いと思うのですが、それでも「愛」に関しては伝統的に描かれてきた歴史があるので、古典的な作品に対する解釈を知るのも今回の鑑賞のポイントだな、と思いました。自由な想像と、定型の解釈とをぶつけることも大事なのだと感じています。

今回のヒット

とにかくベビー状態のアモルが可愛い。弓矢で射た相手が、直後に見た人に恋心を抱くという設定もロマンティックです。怒られて泣きそうになるなど、人間らしさを感じる絵画もあり、非常に面白いキャラクターだと思いました。あとは、《褐色の髪のオダリスク》プーシェ画。すごくよかったです、官能的で色彩豊かで、様式美として確立されたものを感じました。私はこの時代の絵画には疎いのですが、それでも「愛」を描くこと、うたうことは古今東西の普遍性を持つものなのだ、というのも学びのひとつです。楽しかったのでぜひ皆さんも足を運んでください。

愛は時に暴力に……悲しみに……