ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

「ピカソとその時代」展(上野) レポ

キュビズムがよくわからない、という人にこそ見てほしい展示。

まずは概要から。来年1月22日(日)まで、国立西洋美術館にて開催中。9:30~17:30が開館時間ですが、毎週金曜・土曜は20:00まで開館しているそうです。10月11日(火)、12月30日(金)~1月1日(日)、1月10日(火)は閉館します。チケットは事前予約制なので、早めにチェックしてから鑑賞することをおすすめします。

タイトル

ベルクグリューン美術館の足跡

日本初公開の作品が多い本展覧会ですが、なんと一部を除きお写真OKです。びっくりしちゃいました。あのピカソなのにいいの⁉ ちなみにこのベルクグリューン美術館の作品群は、もともと個人蔵(美術商ハインツ・ベルクグリューン氏)のコレクションから成っており、それらを手放したり買い付けたりを繰り返し、ピカソマティス・クレー・ジャコメッティに特化したコレクションを形成しているのです。ベルクグリューンと同時代の芸術家が一堂に会する展示として非常に見どころの多い展覧会です。

様々な時代を彩ったピカソ

「青の時代」「ばら色の時代」「戦時中」「戦後」と、ピカソが生きた時代の空気が非常に感じられる展示でしたし、展示も各芸術家のものをまとめて置いてくれているので、芸術家による画面の切り取り方・彩り方の変化がわかりやすくなっているところがすごく良かったです。今回も学芸員さんの努力がにじんでいます。すごいよ。私が気に入ったのは以下の作品です。

これはパウル・クレーのもの。モスクを描いているのですが、立体に見える! すごい!

パウル・クレーの作品

これはアンリ・マティスのもの。アトリエを描いた、開放感ある作品です。

アンリ・マティスの作品

ピカソはやっぱりこれかな……キュビズムシュルレアリスムの流れを汲みつつ、そこから「概念化した美しさへの挑戦」を感じられます。

ピカソの作品

ピカソは戦時中、かなり弾圧されたそうですが、「戦争に対する強い憎しみ」を感じました。芸術含め何もかもが自由で、誰も争わない世界を望んだピカソの画業に対する力は世界規模のパワーを持っている、と思わされました。

面白い展示が多かったので、かなりよかったです。皆様もぜひ。それでは、また。