ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

勉強会の記録 2022.08.27

黒瀬さんの勉強会に参加しました。その記録です。

大村はまについて

「単元学習」という、生活に密着した課題を提示して、生徒が主体的に読む・書く・話す・聞く活動に取り組む方略を生み出した大村はま氏について学び、話し合うという内容でした。「人間を人間にする言葉の力」を信じ、4技能の相関に着目して有機的に結び付けたことや、一人ひとりに即した学習活動を提示することで能力の格差を見えなくするという方法など、日本の国語教育界に大きな影響を与えた同氏の実践を見て、いろいろな意見が生まれました。

単元学習は相性がいい

荒れている学校で単元学習じみたことをやってみた、という方もいらっしゃいましたし、私自身も定時制高校時代に無気力な子どもたちに対して行なった実践がありました。そちらについては過去の記事を参照して頂くとして、「荒れている学校とは相性がいい」という気付きがありました。

私の実践の場合は、「複数のテクストを用意して誘導しながら網羅的に読み進める」というやや強引なものだったのですが、手びきを作るのに非常に時間がかかるし、その当時は私もそこまで手が回らずなかなか成果が上がらなかったのが実情でした。大村はま氏の「子どもを観察するまなざし」の優しくも鋭いところに刺激を受けました。

ただ、いろいろな疑問があって、そのひとつが「評価をどうするか」ということでした。全員にAをつけることができない場合(弊自治体もそうです)、それぞれが達成したことに対して正当な評価はどうつけるのか、というのが疑問でした。私の今の回答は、「主体性」の項目と「思考・判断・表現」とでばらけさせて評価する、記述で評価する(※小学校の場合)などかな、と思っています。

強制的に読ませないからこそ伸びる力もあるよね、という話にもなり、その際に一番ネックになるのは「手びき」の作成である、という話もしました。そこまで細かく子どもを見ていられないよ! というお声もありましたが、個人的には「時々、ちゃんとやるくらいでいいのでは?」というご発言が印象に残りました。毎回はできないからこそ、1回だけでもいいから本気でやってみる、というのは確かにアリだな、と思いました。

学級の雰囲気づくりにも寄与する「単元学習」。疑問を出し、調べ、発表するというサイクルを回すために、私が今できるのは子どもをよく観察することと、手びきのヒントを得ることです。やってみたい、大村はまの実践。というお話でした。

最後に写真を。黒瀬さん、一緒にお話した皆さん、ありがとうございました。

記録ノート