ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

定期連載 教育現場から 22 大村はまと私の実践

モリモリ読書している桃ちゃんの、思考の一端を記せたらいいなと思いながら書いていきます。気に入ったらお布施を……お願いします……

大村はまの実践

ことばの教育をするうえで欠かせない存在が「大村はま」という女性教師です。国語教育界隈で知らない者はいないくらいの有名人です。生徒が主体的に学ぶこと、ことばを自分で試行錯誤して使うことを意識して指導にあたった実践家なのですが、理論にはなっていません。これは大村が「一回性」を意識して、同じ実践は二度と行わなかったことが大きく関わっています。どんなに優れた実践でも、記録して振り返って、追試性があると見なされる領域まで高めていく必要があります。そうすると理論になるわけです。しかし大村はそれをしなかったし、望んではいなかった。それが私には時にまぶしく、時に罪深く感じられます。ひとつには、私自身が再現可能な実践を目指して、活動を中心とした指導を行なっていることもあり、ひとつには校務をやらずに授業だけやる姿勢が現代にそぐわないということで評価されていないこともあります。ただ、面白いことをやっているのは確かなので、真似したいところはどんどん真似してみているつもりです。

桃ちゃんの実践

私も生徒が楽しく学べる実践をテーマに、日々指導や研究を行なってはいますが、オリジナルのものはほぼ無くて、誰かの先行実践例があるものにとどまっています。(というか、知らないうちに誰かが実践しているのですよね、私が思いついたとしてもみんな考えることは同じというやつです。)あるいは、私が実践したものを誰かが私よりうまくやっているからさらに自分ももう一度……と繰り返し実践しているものもあります。それらを踏まえて考えると、追試性は担保されているものの成果が出ていないのは、ある意味で良いデータかもしれないし、私の指導力不足かもしれない。そのなかでアイデアが出てきて、こんなことをやってみたらいいな、というきっかけを生むのは、やはり研究活動をしている時なのですよね。今は言語教育の側面から国語を考え直していて、その過程で大村の実践もいくつか見て……というところです。私も実践家として頑張りたいけれど、今はそれどころではないので、体調と相談しつつこうして発信するにとどまっています。

桃ちゃんの実践例はnoteやこのブログの固定記事に書いてありますので、気になった方は読んでみてください。また、ブログ先頭にピン留めしてある記事は私の実践を一挙公開しているcodocのサイトです。お値段はお高めですが、買い切りなので今後増殖していく桃ちゃん作のファイルを無限に閲覧・使用できます。こちらもぜひ。

ネットで公開できるようになったからこそ、追試性は大事なのかもしれないな、と思うなどしている――というところで今回の話はおしまいです。それでは、また。