ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

黒瀬さん主催の勉強会に参加しました

実り多き会でした。

今回のメインとなった本

「読みの方略」について

今回のテーマは「読みの方略」。いわゆる「読解の方法」そのものを教えませんか? というご提案でした。犬塚美輪著『14歳からの読解力教室』などを参考にしながら、黒瀬さん自身の実践をお話されていました。

読みの方略にもいろいろあって、物語文と説明文では使うスキルも異なります。今回は説明文に焦点を当てての議論となりました。具体的に使うのは「要約」「明確化」「質問」……細かいことはぜひ犬塚先生のご著書をお読みくださればと思いますが、つまりは「児童生徒が主体的に、必要性を感じたうえで読んでいくうえで、たぶん先生はこんなことを質問するだろうなと予測したり、自分なりに要約してわからないところを明確にしたりする力」だと考えていいでしょう。意識していなくても、教師が発問をする、段落分けをする、表現技法に注目する、といった活動はすべて読解のためですから、読みの方略と言っても良いのですが、あまり方法を教えるということに教師の意識のスポットが当たっていない(だから漫然と活動しただけになってしまう)ことと、教師の間で方法や指導内容が違いすぎていて、スタンダードとなる指標が無いことも課題として挙げられていました。どうすれば児童生徒の中に、読みの方略を落とし込めるのでしょうか?

児童生徒が「主体的に読む」ために

興味をひく文章を扱うのも大事ですが、与えられた文章(教科書に掲載されている文章)を面白く指導するスキルも求められるな、と考えています。小学校では児童が興味をもってくれる確率が上がりますが、高校ともなると話を聞いてくれないこともしばしば。どう関心を持たせるかもひとつの課題です。

小学校では読んだことを活かして話したり、読んだことを活かして書いたり、4技能をまんべんなく使う授業にしやすいのですが、高校では新カリキュラムが導入されて間もないので、これからどのような実践が出てくるか、個人的には関心があります。小学校では教科書の指導内容が相互に関連している(最初から繋げて指導する前提で組まれている)ので、繋げやすいということもあります。その過程で私の指導しているリフレクション活動を盛り込んで、今まで学習したことをポートフォリオ化していけば、児童が主体的に自分の学びを相互に関連付けていってくれるかもしれない、もっと学びが深まるのかもしれないな、と漠然と考えています。

「着語(じゃくご、と読みます)」という指導の用語があります。これは一文ずつ読んでいく中で、教師が学習者に対して学びのヒントや記憶のフックになりそうな言葉を挟んで指導することですが、これは今後私の指導でも活用していきたいな、と思いました。児童だけでは気付けない部分に目を向けさせることはとても大事です。視野を広げ、学びを深めていくためには必須の活動として着語があると思ったので、どんどん活用していきます。リフレクション活動との相性もよさそう。

小中高大の間での連携(縦の連携)、教員間での指導の連携(横の連携)の両方の課題が見えてきた今回の会。これからも、我々教員の研鑽は続きます。

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