ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

メトロポリタン美術館展(六本木) レポ

もうたまんないです、圧倒されます。

まずは概要から。5月30日まで国立新美術館にて開催。10時から18時まで開館、金曜と土曜は夜間開館で20時まで。お仕事帰りに行くのもいいですね。毎週火曜定休、5月3日は開館。

かわいいがいっぱい

最初に思ったのは、「かわいい」ということでした。聖母子の絵でも赤ちゃんのキリストがかわいいものもあるし、猫とか犬とかちびっことか、愛らしい題材の作品が結構出ていて嬉しかったです。ルネサンスロココロマン主義写実主義印象派と続く中で、「かわいいものは時代を超える」のだと確信しました。絶対に描いていて楽しいですものね、わかるよ。

もちろん大好きなルノワールの絵画も見られました。やっぱり印象派を語るうえでは欠かせない存在ですね。今回は《海辺にて》という作品がヒットでした。淡い色彩の中に沈んだ海の情景と、こちらを向いて笑っている女性――ロマンティック。素晴らしい。ルノワールの魅力が最大限に活かされていました。

もうひとつ、個人的に「かわいい」で気に入ったのは《ヴィーナスの化粧》という作品。ルイ15世の愛妾・ポンパドゥール夫人の居城の浴室に掛かっていたそうで、肌の艶だとか柔らかなタッチ、透明感のある色彩が見る者を魅了します。あれはよかった。

女性画家の活躍

マリー・アントワネット肖像画を手掛けたル・ブランをはじめ、女性画家も活躍していたところにスポットが当たっていたのも好感の持てるポイントでした。どうしてもこういう「文化の担い手」になりづらかった時期もあったのに、次第に社会進出していく女性には頭が上がりません。私が女だからなのかもしれない。でも今回は新たな推しを見つけました。その名もマリー・ドニーズ・ヴィレール。スケッチをする少女を描いているのですが、鋭いまなざしに射抜かれるような気持ちになって興味を持って、しげしげ眺めていたのですが、画面の緊張感がすごい。静謐さの中に漂う鋭さに、痛快なものを感じました。この画家はすごいよ。メトロポリタン美術館ってすごいよ。

アンジェリコエル・グレコに始まってモネで終わるその構成もすごいですが、やっぱり絵画の世界の文化の厚みというか、幅広さを改めて思い知りました。有名どころ、人気どころからドマイナーまで、一級品で打線を組んだ感じ。ものすごい勢いでホームランが飛んでいく。痺れました。みなさまもぜひ。

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