ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

写真展「白昼夢」レポ

クリスマスは充実していました。ごきげんよう、桃ちゃんです。

まずは概要から。12月28日まで、六本木の富士フイルムスクエアにて開催中。

ロマンティックで不気味

被写体は自然の中に居る女の子。ふわふわ、ひらひら、パステルカラーの衣装を纏った髪の長い女性が、俯いている。そんな群像が展示されていました。今回のコンセプトが「白昼夢」なので、現実と夢の間を彷徨う感じを表現しているのだと直感的にわかる構成になっていてすごかったです。顔が見えないのは、夢の中の証。それでも鮮明に「今私はここに居る」というのがビシバシ伝わってくるのです。それがたぶん、撮影者の表現したかった現実感。写真の世界に没入できるのに、余白を想像するのが怖い。そんな「ロマンティックなのに不気味」な世界観が素晴らしかったです。写真や映像で「雰囲気が何となく怖い」ってやつがあるじゃないですか。まさにあれ。

写真で表現すること

写真を撮影されたのは女性のフォトグラファーさんでした。Instagramの登場で、女性は被写体から主体的に撮影する存在へと変化しました。それをどう思うかは自由ですが、女性が前述したような「ロマンティックかつ不気味」なものを撮影するのが昨今の潮流なのかな、と思っています。代表的なのは蜷川実花。あとは私の推している求愛行動(yui)さん。ただ可愛いだけじゃない、ただのお人形じゃないという女性の強い意志を感じました。特にパステルカラーのランジェリーを身に着けた女性が、顔を見せずに抱き合っている写真などは、その真骨頂だと思ったのです。というのにも理由がありまして、「女性同士のハグ」というところに「男性の特権的な世界で女の自分が撮れる美しいものを表現している」と感じたことと、「夢の中ってだいたいこんな感じ」というのが鮮明にわかることが主なポイントです。女の子らしさ、を象徴する衣装なのに、男性の存在を徹底的に消しているところや、女性同士のハグに、「女の子」の撮る写真っぽさを感じているのかもしれないのですが、それはおそらく撮影者の意図もあると思います。夢の中の淡い雰囲気を描写し、ふわふわと地に足がつかない浮遊感の中に鋭い批評精神を感じる、そんな写真展でした。面白かったです。もっとたくさんの写真が見たいし、写真集とか売ってほしい。

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展示の様子と速報値的レポ

残りの日数が少ないですがぜひー!