ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

特別展「毒」(上野) レポ

桃ちゃん、ビビり散らすの巻。

まずは概要から。2月19日まで上野の国立科学博物館にて開催中。事前予約が必要です。チケットはめちゃくちゃ競争率が高いので、お早めに……! 土曜日は19時まで空いていますが、18時すぎ入場だと猛スピードで観ないと終わらない感じでした。毎週月曜休館。

でかい!

まずはこちらを見てください。

フォトスポット……?

く、食われる……! 刺される……!

大きな蛇と蜂の模型からスタートだったこの展示は、生活の中にある様々な「毒」にスポットを当てて、毒の歴史や進化の過程などを詳しく解説しているのが魅力的でした。守りのための毒、攻める(狩りをする)ための毒……自然界に存在する毒は、生物たちの生きる知恵とも言える存在です。こちらが知識を持っている状態で接すれば、ほとんどはこちらに害をなさないのがありがたい……というくらい強力な毒であふれていました。触るだけ、吸うだけでもヤバい! 所持しているだけでも捕まる! とかいうものを、よくもまあ集めて来たな!! と学芸員さんのバイタリティにも驚かされます。さらにビックリ知識だったのが、神経毒と血液毒は知っていたのですが、「細胞毒」(細胞を壊死させる毒)もあるという話。キノコを食べるだけで肝臓がやられるとか、そんな怖いのもあるんか……。野草やキノコは素人がむやみに取っていいものじゃない、そう強く思いました。

毒と人間の歴史

毒のある魚・ふぐを食べるために試行錯誤を繰り返した日本人の話はまだ「食にこだわり強すぎ!」でちょっと笑い話にもなりますが、マラリアを媒介する蚊を駆除するために使われた毒ガスが環境汚染につながってしまった事例、第二次世界大戦での収容所の毒ガスの事例など、人間のエゴで殺し合いをするために毒が用いられてきた歴史にも、きちんと向き合っていたのが好印象でした。どうしてもそういう負の歴史からは目をそむけたくなりますが、二度と同じ悲劇を繰り返さないために……というスタンスが良かったです。また、中世の食器として使われ、味をまろやかにすると言われていたり、女性のおしろいに使われていたりした「鉛」が有毒だった、とかも「科学の発展でわかったこと」として紹介されていて面白かったです。人類の歴史は毒と共にあり。会期終了間際なのでお早めに! 見て損は無いです! 鷹の爪団もいるよ!