ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

秋の美術館まつり⑥ 刀剣(六本木)

久しぶりに審神者がたぎりました。いや、マスターとしてもたぎりました。

まずは概要から。毎週火曜休館、11時から18時まで開館。金曜と土曜は夜間の公開もあるそうです。事前予約制。特に審神者の皆様は、フォトスポットもありますのでお早めにご予約すると吉です。どうやら特典付き入場券もある模様……? また、音声ガイドは刀剣乱舞で骨喰藤四郎を演じていらっしゃる鈴木裕斗さんです。ボーナストラックもあるよ。ばみファンはぜひ。ただしお写真NGですのでご注意を。

鎌倉時代に武士が権力を握るようになり、その文化も平安期のものからは大きく変化しました。私は国語科の教師なので、例のセンター試験(小林秀雄の評論です)に影響されて刀の鍔をじっくり鑑賞しましたが、「ただ鉄を鋳造しただけではない」という美学に心惹かれる感覚を味わいました。螺鈿や透かし彫りですね。用を足すだけでなく、生活の中に美しいものを取り入れる精神的な豊かさを、いつの時代も人間は求めるのだなと。

本題に戻りましょう。平安期のきらびやかな文化から、絵画作品(屏風絵など)も戦闘場面を描いたものになりますし、能の演目も刀のモチーフ(小鍛冶)や源平の合戦に注目したものが中心となります。戦はある意味でエンタメだったようです。そして登場するのが刀匠たち。刀が実用品となり、また古来からの「破邪の剣」としての性格も相まって、神社に奉納される太刀から守り刀の短刀、実践用の薙刀まで、様々なサイズの「カタナ」が作られるようになります。今回は堀川派の作品が多かった印象ですが、それでも錵の美しさや砂流などの「刀の鑑賞ポイント」をおさえた解説が非常に面白かったです。私はじっくり解説文を読むタイプなのですが、今回の展示は結構専門的な知識がないと理解できないようになっているので、鑑賞ポイントがボードでいつでも見られるトーハクなどで予習してから行くのもいいかもしれません。ただ、私は刀の刀身に刻まれた歴史と、その重さと、未来に我々がこれらを遺していく必要……などなど、「古典としての刀」という視点で鑑賞していました。今はもう刀を持ち歩くことはできず、しかしガラスケースに入っただけの刀は本当に意味があるのか(もともとは人を斬ることが目的だったはずです、その目的を喪失したことのメリットとデメリット)等々を考えているうちにフォトスポットに到着して、秋田くん~~~!!!! とオタク全開になりました。うちの秋田は強いぞ。

他にも酒呑童子と頼光さん一行(金時、綱さんたち)や茨木童子などのFGO鎌倉組の浮世絵や、戦国武将の浮世絵などを見て、これは全歴史クラスタに行ってほしいと思いました。いや、私はFGOでも綱さん・茨木とご縁がありすぎたので、平伏しておりました。ごめん、種火あげてないね……。

オタク! ここにはロマンがあるぞ! と声を大にして言いたい。

そんなところで今回のお話はおしまいです。それでは、また。

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刀剣乱舞フォトスポット