ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

「特別展アリス」(六本木) レポ

可愛くて不思議な世界でした。

まずは概要から。10月10日(月・祝)まで、森アーツセンターギャラリーにて。会期中無休。開館時間は10時から20時まで。月~水は18時までです。当日券もネットで買えますし、空いていれば窓口でも買うことができます。平日のほうが200円くらいお得なので、お仕事帰りにでもどうぞ。

不思議の国のアリス』の誕生と成長

日本人も含め、世界中を虜にしたルイス・キャロルの名作『不思議の国のアリス』は、即興で語られたものが出版され大ヒットした、という逸話を持っています。実際に語り聞かせた相手である三姉妹の写真や、ルイス・キャロルの成績表などもあって、「ああ生きていたんだ」と変な感想が浮かびました。即興で、ここまで奇妙かつ人を惹きつける魅力のある物語を、生身の人間が書いていたことに純粋に驚きました。

写真も(離れていれば)OKなのでばしばし撮っていたのですが、内装がかわいい!! 私もあなたもアリスになれちゃう、そんな世界でした。現代のファッションカルチャー、アニメカルチャーにも影響を与える『アリス』って、偉大な作品なんだな、としみじみしてしまいました。

可愛い内装と展示物の一部

ナンセンスなものを、どこまで真に迫って書くかということは、何かものを書いている人間にとっては大きな問題です。だって、意味の無いことを列挙しているだけで、実りなど何も無いのかもしれないという葛藤がありますから。でも、それを超えた先に文学の美しい世界が広がっているのだと再確認できたことが大きな収穫でした。楽しい、不思議、へんてこりん。まさにこの展覧会の副題ですね。へんてこりんでも魅了されてしまうのが人間の性分なのでしょうね。

ファッションの国のアリス

ファッションにアリスを取り入れたり、映像化・演劇化したり……人々の『アリス』愛には「アリスになりたい」という願望が表れているのかもしれない。そんなことを思ってしまいました。自分も冒険して、理不尽な世界から抜け出したい。そういう願いがあるのかなと。個人的にはディズニー版がちょびっとだけ上映されていたのもうれしかったです。様々なメディアミックスをされている『アリス』の、多様で奥深い魅力に浸れる展示でした。最高に良かったのでぜひ!