ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

ROROICHIさん個展「aimer」レポ

すごいよ。

まずは概要から。12月12日まで、文京区のアートコンプレックスセンター2F・ACT2にて開催。信濃町からが近いです。

雑誌等様々な媒体で紹介されているROROICHIさん。個展も以前から積極的に開いており、たくさんのファンがいらっしゃいます。今回は「好きなものを集めた個展」である「aimer」で、ボールペンを使ったイラストレーションを展示・販売しているのですが……なんとすべての原画が売約済み。す、すごい……! 女の子を中心にした画題、モノクロなのに色彩を感じ取れる圧倒的な画力、点描の緻密さ……好きなものを詰めただけでなく、ROROICHIさんの魅力が満載の個展でした。ぜひともおはなししたかった。こんなにすごい熱量で絵を描く人を、私は人生でたくさん見ているわけではないので、かなり衝撃というか、テンションの上がる展示でもありました。

絵を描くことに目覚めたのは、母の似顔絵を描いて褒められたことからだった――と書いてありましたが、それって実は「誰にでもあることだけれどチャンスが掴めないことの方が多い」体験だと思うのです。誰かに何か、自分の発信したものを褒められて、それで頑張るけれど壁にぶつかって諦めてしまう。それでもボロボロになりながら立ち上がってやり続けられるか。そんな「よくある奇跡」に向き合ったのが、ROROICHIさんのイラストレーションが持つ魔力なのだと思いました。絵を通してコミュニケーションを取っていく術を得た、ともありましたが、ROROICHIさんの指先から紡がれるイラストレーションを見ただけでも、絵に対する真摯で愛情あふれる人柄が透けて見える感じがしました。

絵画の中には、作家の手元を離れた瞬間賞味期限がついてしまうものも一定数あると思います。けれど、ヴァン=ゴッホやモネ、ルノワールなど、著名な画家の絵は色あせることがありません。それは評価する人がいるから。そうでない絵は、悲しいことに消えていきます。画業で食っていけない、とこぼした友人もいました。絵筆を折った人を何人も見てきました。そんな中で見たROROICHIさんの作品は、こんなに愛されている、時代の波間に残ろうとしていると感じました。すごく、いきいきしている。

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展示の様子

やっぱり絵を見るのは楽しいな、と思えました。