ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

一気読みできないほどに

今週のお題「一気読みした漫画」

小説もマンガも読みますが、どうしても時間をかけて、二度、三度と味わいたくなる桃ちゃんです。ごきげんよう。一気読みするほど巻数が出ていないマンガを中心にご紹介していきます。

①ゆびさきと恋々/森下Suu

読むたびにもう毎回膝から崩れ落ちています。そして床を殴りつけて「ときめく!!」と絶叫する(※心の中で)がお約束。いや、本当にあの作品は乙女ちっく思考に火を灯してきます。少女マンガは読めない、あんまり得意じゃないと思っていたのですが、そんなことはなかった。純粋で一途な想いは誰にも止められない、たとえそこに様々な困難や障害があったとしても。そして毎回キュンキュンしてしまう展開に読んでいるこっちが頬を熱くしてしまうのです。手話の慣習もきちんと入っているので、タイトル通り「ゆびさき」の描写に注目。乙女ゲーム履修者ならば、主人公への感情移入もしてしまうこと間違いなし。何よりイラストが麗しく、タッチが繊細なので、森下さんの筆致が目の保養になります。耳の聞こえない大学生・雪と、想い人の逸臣の恋模様を描いた作品。

②かしましめし/おかざき真里

みんな大好きお料理マンガですが、実際におかざき先生が作って美味しかったものをレシピとして公開してくださっています。見ているだけでお腹がすいてきます。もちろん、美味しそうにごはんを食べる登場人物の幸せそうな表情を見るだけでも満足できるのですが、とにかく再現例に事欠かない! Twitterでおかざき先生のRTを見ていると、多くの方が「バターチキンカレー」とか「ホットプレートで餃子」とか、作中のごはんを作って「最高でした!」とレビューしています。私も作りたい。料理の腕を磨きたい。そう思わせてくれました。簡単なレシピなので、初心者にも安心、なおかつワーキングウーマンにも大変便利な作品となっております。ごはん以外にも、登場人物たちの細やかな心理描写に胸を打たれ、明日を生きる元気をもらっています。他にも名言、金言、おかざき先生の矜持のようなものも垣間見ることができます。大人の女性にぜひ読んでほしい作品です。大学の同級生の葬式をきっかけに再会した3人の、再生の物語。

③せんせいのお人形/藤のよう

谷崎の『痴人の愛』、有名映画『マイ・フェア・レディ』ーーその系譜を受け継ぎつつも、主題は教育や学びというものすごい作品です。人は何のために学ぶのか、学んだ先に何があるのか。箸の上げ下ろしも知らなかった少女が、教育によって自分の住む世界を広げ、どんどん変わっていくその姿に、教育者の端くれとして感動しました。何のために学ぶって、人生を豊かにするために他ならないのですよね。学んでいった先に何があるのか、わからないうちは勉強ってどうにも続かないかもしれないけれど、学んだ先にきっと光が射す瞬間がある。そう思わせてくれる名作です。完結済み、全6巻。4巻以降は電子版のみ。早く全巻紙で出してくれ。布教がしたい。親族の間でたらい回しにされていた少女スミカが、「先生」を見つけて成長していく物語。

 

私は最近になってやっとマンガを読むようになりましたが、文学のひとつにカウントしていいのでは? というくらい名作が増えています。最高の読書体験をあなたに。それでは、また。