ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

教育現場から 2024-36 今週の反省

1週間戦い抜いた。

別の校種の先生とおはなし

週頭に研修が入っていて、最初はメチャ面倒でした。しかし内容は、近隣にある中学校や高校の先生と意見交流や情報交換をする場というもの。私は以前から「小中高で校種を超えて話し合いをしたい」と思っていたので、マッハで仕事を片付けて会場へ向かいました。そこでは進学予定の児童生徒の情報交換や、教育方針の説明など、それぞれが発信して、受け止めて、質問して……という脳汁がドバドバ出るタイプの、非常に勉強になる研修が行われていました。行けて良かったです。いちばんの収穫は、低学年の児童に対しては「動作化することは重要」というのを学べたことでした。「おにごっこ」(光村図書・二年下)の単元で、「足の速いおにに追いかけられる真似をして、追いかけられる側のコメントを考える」という活動があったのですが、そのときに演技をすることで「腑に落ちる」感覚があるのだと実感しました。私も低学年を支援級で担当することがあるので、動作化はどんどん入れていきます。

やっと終わった『想像力のスイッチを入れよう』

迫り来る短縮日課までに巻きで終わらせなければいけない5年国語ですが、超圧縮でなんとか来週テストというところまで持っていきました。板書はこちら。

国語の板書

内容もそこまで長くなかったのでやりやすかったですが、抽象度の高い筆者の主張がどれだけ読み解けたか、ちょっと不安です……。担当している児童たちは徐々に論理的な文章も読めるようになりつつありますが、回りくどい表現が本当に苦手なので、苦戦するかも……。板書は量を減らし、すっきりと。本当は立体板書も入れたかったのですが、なんせ時間が無いので、余ったらやろうと思います。

ガシガシ進む3年理科

理科の板書

最後の単元に入りました。「じしゃくにつけよう」です。磁石あそびをさせたらみんな楽しそうにしていたのも良かったのですが、ちゃんとおさえてほしいことに注目していてすごいと思いました。「磁石にくっついたものは磁石と同じ性質になるのか?」とか「金属ならなんでもくっつくのか?」といった話ができる遊びをしていたんです。きみたち、教科書でネタバレを読んではいないよね……? 実験プランを考えるのも、予想を立てるのも、3年生なりの語彙や表現ではありますが、追試性などをぼんやり意識していることがわかったので、かなり優秀だと思っています。余ったら図書室で調べ物をしよう、魚釣りゲームもしよう、クイズも作ろう、みたいな盛り上がりを見せているので、非常に楽しみです。

最後に、今週の反省ノートを。それでは、また。

今週の反省ノート

教育現場から 2024-35 今週の反省

遂にやらかしてしまった。ごきげんよう、桃ちゃん先生ですよ。

途中で休んでしまったことについて

今週の半ばに突発的にお休みをいただきました。うつがひどかったときのように、身体が動かなくて、どうしても今日は無理だと思っての「戦略的撤退」でした。しかし内心では「辞めさせられるんじゃないか」という不安がいっぱいで、どうしても仕事のことを考えてしまいました。以前の職場では「どんなに授業が上手くても、仕事に来られないなら辞めてほしい」と言われて退職した経緯があり、個人的にはそれがまだ引っかかっていたようです。授業がしたい、できない、どうしよう、という堂々巡りで脳みそが過活動になっていたようにも思います。でも翌日職場に行ったら「大丈夫⁉」とメチャクチャ心配され、「定時で帰りなよ!」とみんなに送り出されるなど、びっくりするほど優しくしてもらえて、本当に泣きそうになりながら帰りました。教員のなり手不足が叫ばれて久しい昨今、この「気軽に休めない環境」がどうにかならない限り常勤になろうと思う人間は出ないだろうと思ってしまいました。教員も人間だから、ストレスも疲労もたまるしケガも病気もします。それをカバーできないくらい現場が逼迫しているのがすべての元凶なのです。給与アップ、業務削減、これくらいできないでどうする文科省

研修がありました

支援級の授業を参観していただく時間がありました。緊張していて段取りの何もかもをすっ飛ばすポンコツぶりを発揮してしまった。悔しい。でもみんな褒めてくれたし、大変だねって理解してくれて、「ここでは失敗しても怒られないんだ……!」と感動しました。前の職場は失敗を許さない感じだったので、カルチャーショックでした。印象に残っているのは、あるベテランの先生が放った「達成目標って一律にしなくてもいいんじゃないですか?」というご発言。確かに……どうしても「一緒に」って思いがちなのですが、児童一人ひとり特性が違うなら「達成すべき目標もそれぞれに合わせていい」ですよね……個別の指導計画を立てていながら、そこを見落としていたことが非常に恥ずかしかったです。でも本当に勉強になったし、支援級で指導した経験は絶対にこれからも役に立つだろうから、今以上に頑張りたいと思っています。

授業実践・5年国語『想像力のスイッチを入れよう』

この実践は、構成に注目させることを目指しています。1回に2ページずつ進み、最後に事例の効果やどうしてこのような構成なのかを考えておしまいにする(そうしないと次にいけない)予定です。これは金曜日の板書です。ここまでいろいろな意見を交流できるようになったこと、そして障がいのある児童を受け入れるメンタリティが全員にあることがすごいと勝手にびっくりしています。

国語の板書

内容はさらっとやって、構成の面白さ、今までの説明文とは違う魅力、そして「メディアとの付き合い方」を学んでほしいなと思っています。これからどうなるかは児童とのやり取りのなかで決まりますが、私は基本的にGM(ゲームマスター)なので、このひとつのシナリオをどう導くかプレイヤーと考えられればそれでいいかな、みたいな立ち位置です。

最後に、今週の反省ノートを。それでは、また。

今週の反省ノート

 

教育現場から 2024-34 今週の反省

ノートは書いたのに撮り忘れました。もののわすれ。

だんだん一人前になる

少しずつひとりで学級を運営する練習をさせてもらっています。任せて! って堂々と言えるほど経験があるわけではないのですが、それでも支援級の児童と真正面から向き合って、話をして、相談しながら動かしているので、そんなに大きく揉めなかったです。厳しくするところ(指導として外せない、危ないことをしないとかの最低ライン)だけは決めて、あまり怒鳴らず過ごすことに重点を置きました。そうすると、楽しく授業をして、楽しく給食を食べて、遊んでいたので、「怒りを示すこと」も大事だけれどそうしない方法もあるとわかりました。もちろんその裏で膨大な量の書類仕事も抱えているわけですが、それでも定時に帰ったし、自分なりに頑張っていると感じます。

実践報告・5年国語「あなたは、どう考える」

写真を掲載します! 先週の板書の様子です。

国語の板書

この単元は「意見文」を書くもので、2学期の最後に設定されていたのですが、持ち越したので今やりました。まず「マインドマップ」という方法で、アイデア出しをしました。これは読書猿氏の書いた『問題解決大全』という資料にある方法で、1人が6枚のふせんにアイデアを書くのですが、5分間(※実施したときは3分)で1行くらいの意見をふせんに書いてお隣さんに回す、書けるところまででいい、意見が途中で変わっていい、というルールで実施しました。30分でアイデアを交換し合い、眺めている児童の顔がいきいきしていてうれしかったです。面白い意見もたくさん出て、紙面上でも深い議論ができることを知りました。その後トゥールミンモデルで意見をまとめ、最後に2時間で書きました。文章の例を見て、型どおりに書けばいいよ、という指導スタイルだったのですが、そこを超えてくる児童もいて、成長を感じました。頑張った!

最後に、今週の反省ノートを。それでは、また。

今週の反省ノート

教育現場から 2024-33 今週の反省

本年もよろしくお願いいたします。さっそく風邪を引いた桃ちゃん先生です。

フルスロットルは無理

始業式の日こそ元気に出勤しましたが、2日目からもう咳が止まらなくなって、年休を取って医者にかかりました。咳止めという名の気休めを渡され、副校長からは「セカンドオピニオンも検討しなよ」と言われるくらいですが、徐々に良くなっています。あとはこのガッサガサのハスキーボイスが元に戻ればOK……なのですが、月曜から学校公開日が設定されており、さらに自治体の研修とひとりで支援級を運営する日もあって、みっともないところはお見せできないと覚悟を決めました。物書きの仕事もありますが、今年も無理なく定時退勤することを誓いました。体調を崩したら意味がないからね……。

5年国語での出来事

「冬らしいもの作文」と「詩の楽しみ方」のふたつを一気に扱う荒業をやりました。私の声が出ないことを、児童も心配してくれてみんな協力的だったのも嬉しかったです。作文は「スキーに行った」「お年玉をもらった」「サンタさんのためにお菓子を置いておいたら、なくなっていた」など微笑ましいものがたくさんあったのですが、「年越しの瞬間は緑のたぬきをひとりですすっていた」という猛者もおり、きみはまだまだ人生これからなんだから、将来恋人とでも友達とでも年を越せるよ、とアドバイスしておきました。まあ私も年越しはひとりでお風呂に入っていたし、なんならクリスマスも仕事していたし、寂しい大人になってしまったことを痛感しました……。

詩のほうは、それぞれ児童に読んでもらって意味を確認しながら、こちらの発問からいろいろなものの見方をしつつ詩の解釈について意見交換したのですが、発言者が偏っていたので「全員が一度は自分の頭で考える」授業にはなっていなかったのが反省点でした。ノートに書く、相談するなどのワンクッションを入れたかったです。

次の時間からは2学期の積み残し「あなたは、どう考える」(意見文)に入ります。4時間で終わらせるので、冬休みのうちに準備したプリントを使ってガンガンアイデア出しで交流し、黙々と書き、提出……という流れで進めます。アイデア出しでは読書猿氏の『問題解決大全』から引用した方法を使います。5分でふせんにひとつアイデアを書いて、隣の人に渡して、というやつ。実際に書くときはトゥールミンモデルでいきます。参照できる書籍なんてなんぼあってもええですからね!(本好きの宿命)

最近頑張っている子のこと

支援級に在籍しているひとりの女の子の話です。その子は不登校気味で、家庭もかなり機能不全になっているのですが、将来の夢のために頑張って登校して遅れを取り戻そうとしています。とにかく学習意欲がメチャクチャ高いのです。算数も、「割り算のしくみがわからない」と言うから3年からやり直していますが、もう余りのある計算に突入しました。この変化が訪れたのは2023年の9月頃。最初はごほうび目当てに登校していたのですが、だんだん勉強したいと思うようになったのかもしれません。今の段階でも教科によっては交流級の授業に参加できると思いますし、彼女自身も一緒に勉強したいという気持ちはあるようなのですが、どうしてもクラスの中に入っていくのが怖いようです。下級生に優しいお姉さんとして、これからの活躍を見守りたいです。

最後に今年の目標と今週の反省ノートを。それでは、また。

今年の目標

今週の反省ノート

「モネ 連作の情景」展(上野) レポ

三が日だからと侮ってはいけない、混んでいたしその理由もよくわかる展示でした。

モネ展会場入り口

まずは概要から。2024年1月28日まで東京・上野公園内にある「上野の森美術館」にて開催中の展覧会です。このあと2月10日からは、大阪にある大阪中之島美術館に巡回する予定です。東京会場の開館時間は9時から17時ですが、金・土・祝日は19時まで、日曜は18時まで開いているそうです。しかし、なんと1月12日からは通常の開館時間が9時から18時開館に延長されるうえ、金・土は20時までと頑張ってくれるみたいなので、仕事終わりに駆けこめます。時指定予約制。当日券もあるそうですが、ほぼ瞬殺で消えます。チケットは一般で平日2800円とお高めですが、その理由はのちほど。

純度100%のモネ回顧展

なんと、この会場に展示されている作品はすべて「クロード・モネの手によるもの」。世界各国に散らばった、初期から晩年までのモネの作品が一堂に会するという奇跡のような展示なのです。モネのファンは卒倒するかもしれない。今年でモネが画業を始めてから150年という記念すべきタイミングとのことで、企画展示を担当された方の気合の入り方が窺えます。「印象派」というジャンルの祖とも言える人物(※モネの作品に《日の出》というのがありますが、あれを酷評した評論家に対して「印象で描いた」と言ったのがモネで、そこからきているらしいです)の、まさにまじりっけなしの一生涯を追体験できる素敵な展示となっていました。

モネ発・連作

皆様はモネの作品に《積みわら》というのがあるのをご存知でしょうか。あれは同じ積みわらの風景を、時間帯によって色彩や影の雰囲気が変わっていく様子がわかるように描いたものです。もしかしたら美術の教科書などに載っているかもしれません。それを人生で初めて目にした私は、感動のあまりうるっときてしまいました。本当に、キャンバスを光に包まれた屋外に置いて、この時間を切り取るんだと必死に筆を動かすモネの姿が想起されて、とても感動したのです。そこまでモネを突き動かしたのはきっと、「色彩の変化」だと思いました。同じテーマや風景について描く「連作」というものを生み出したモネは、きっと可視光線の織りなす色の変化やきらめきに心を掴まれたのではないかと、勝手に想像しています。そうじゃなければあれだけ多彩な(文字通り「多彩」です)作品を生み出すことはできないのではないかとも考えてしまいました。究めることをやめなかったモネの人生をうつしだすような《睡蓮》の作品もお写真OKエリアにありますので、ぜひ。

ロンドンの風景を描いた作品

「蜷川実花展 Eternity in a Moment」(虎ノ門) レポ

本当に美しいものは、日常に宿っているのだという話。

まずは概要から。2024年2月25日まで、駅直結施設・虎ノ門ヒルズタワーにて開催中。事前に電子で日時指定チケットを取ってから行くタイプです。かなり長時間居座れるし、映像作品は寝ながら観られるので、あとに予定を入れるとキツイです。のんびりまったり過ごせる日がおすすめです。また、平日のほうが圧倒的に空いている、という情報もあるので、土日祝以外を狙いましょう。写真撮影OKなので、エモい写真や記念撮影もバンバンできます。私はどうして一眼レフを持ち込まなかったのか……それでもスマホのプログラムオートで頑張りました……。ちなみに物販会場に入る際も、入場特典ステッカーまたはチケットの提示を求められます。LINEの蜷川実花氏のアカウントと友だち登録すると、記念のポストカードがもらえます。

蜷川実花氏の作品をインスタレーションとして観る

今回の展示では、様々な写真や映像を組み合わせて投影したり、造花でいっぱいの空間があったり、写真を撮る・映像を撮るという営みについて蜷川実花氏の考えていることの一端がわかるインスタレーション作品群となっています。蜷川実花氏は「枕草子」の冒頭を引用しながら、「日常の中に永遠に残る一瞬がある」と書いていて、「当時春と言えば花だったのに、あけぼのだとした感性」を評価・継承することを意識していたそうです。ここで「春はあけぼの」が来るのか~~!! と感動してしまいました。

これは、スマホのプログラムオートの限界に挑戦した写真たちです。

花のエリア①

花のエリア②


私も一眼レフで様々な写真を撮る人間で、もちろんプロではないですが本気で取り組んでいるものでもあるので、「日常の中」から撮影を始めていきたいと思いました。撮影の仕方もかなり勉強になったし、自分で実際に蜷川実花氏のインスタレーション作品を撮るとなったときは身が引き締まる思いでした。こうして被写体に真摯に向き合い、その何気ない一瞬を永遠に閉じ込める、というのが蜷川実花氏の考え方なのかもしれないな、と感じました。金魚や花火、花や雪など、蜷川実花氏の好きなものをたんまり詰め込んだ映像美に酔いしれること間違いなし。それでも、最後のほうで気付かされたのが、私も写真を撮るならば被写体が何にせよ「敬意」と「畏怖」と「愛着」を持つべきだし、そうしないと本当の意味で良い写真、永遠になる写真にならないのだということでした。

過去最大級の蜷川実花氏の展示です、ぜひ!

内田慎之介さんインタビュー 「波乱の2023年」

先日お茶会をしたので、その記録を残します。

海外に行ってわかったこと

内田慎之介さんは、もともと商業の漫画家志望だったそうです。しかしなかなかうまくいかず、会社員をしながらデザインフェスタで壁に巨大なマンガを描くというパフォーマンスを2015年から始めました。そしてその活動が徐々に評価され、現在はフリーランスのマンガライブペインター(芸術家)として、今年も数々の国を回って依頼をこなしていました。今年は初めてインドに行ったそうなのですが、インドではカースト制度が今でも続いているため、依頼先のマンガの予備校にもカーストの上位層しか入れないことに衝撃を受けたそうです。旅人は皆自分を見つけるためにインドへ行く、と言いますが「不思議な場所だった」と内田さんも回顧されていました。

またドイツにお仕事で行き、長期滞在していた際も、かなりカルチャーショックを受け、そして何よりも「欧州ではサイバーパンクは生まれ得ない」と再確認した、とお話していました。街中に電線も電柱も無い、雑居ビルも建っていない、景観保護のために洗濯物を外に干さない、そんな街では大友克洋氏(内田慎之介さんはマンガ『AKIRA』の大ファン)の描くようなサイバーパンクは「目新しいもの」「想像もつかないもの」として受け入れられるのだろうと推測されていました。確かに石畳とレンガ造りの家屋が立ち並ぶ空間では「サイバー」というものも想像なんて無理だろうと私も思います。

そして、どちらの国にも共通するのは「漫画のレベルが高くない」「創作する素地が無い」ということ。インドのマンガ専門学校も上手いとは思えなかったし、欧州では美術の予備校の先生が日本のマンガの二次創作をしていて、そのレベルもあまり高くはなく、「日本の同人イベントに参加するメリットがないくらい」だとおっしゃっていました。内田さんがオリジナルの壁マンガを描いていたら、海外の人はまずみんな「それはどのマンガのキャラクターですか?」と尋ねるのだそうです。それに対して内田さんが「自分で作ったものです」と返事すると、「ええ⁉」と驚かれるのだとか。「日本のコミティアに出たら気絶するんじゃないか」と笑いながらおっしゃっていました。

日本の政治に求めること

海外で1ヶ月生活してみて「日本は物価も安く、治安もサービスも高水準で、便利な生活ができる」と気付いた内田さん。それでも日本の「クールジャパン」の政策に対しては疑問を呈していました。海外には、芸術家(アーティスト)が仕事を受けられる、評価される場としてのコンベンションが多く存在しています。でも、日本ではコミコンくらいで、活躍の機会が保障されていないと感じたそうです。実際に海外で仕事をして、日本に拠点を置く人もいるそうなのですが、内田さんも「そうするしかないのかな……」みたいな話をしつつ「同人誌の相場が安いからなのかな?」というようなことを嘆いていらっしゃいました。現在の同人誌即売会では、二次創作のマンガを描いたもの(つまりはストーリーと作画を両方自分で作っているもの)が500円から1000円程度で売られていて、それは海外の水準で言えば低すぎるのだと実感したのだそうです。プロになれるほどの力量を持った人が、赤字覚悟でマンガを描いている。黒字になるのを忌避している。マンガを生み出した国、高いレベルで作画も原作も作れる国、でも保障はされていない。「作画と原作が分業されているアメコミ形式の和製マンガが多くあるなかで、もうマンガをひとりで作れる人間は減っているのに、それを『落書きの延長』のように扱わないでほしい、マンガを守ってほしい」と強く願うお話に胸を打たれました。

これから内田さんは、どんどん海外に行きたい、今度はフォロワーさんが多い南米にもお呼ばれしたらうれしいな! と言っておられました。

2025年は「内田慎之介」として活動してから10周年。個展などいろいろなイベントが企画されているようです、要チェックですよ!