ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

図書館利用と初等教育について

ごきげんよう、常勤代替の話が来て早起きの練習を今さら始めた桃ちゃんですよ。

桃ちゃん先生流・初等教育での図書館利用

今年度5年生の国語を受け持って初めて知ったこと、それは小学校高学年の段階でNDC(図書館の日本十進分類法)を学ぶという事実……!! 教えた時は私のほうがハイテンションでした。でもそれが中学・高校・大学でうまく活用されていない実感があります。私は司書教諭の資格を持っているので、図書館利用に力を入れた実践を行なっていると勝手に思っていますが、忘れ去られてしまうのが悔しい。というか、大学でOPACの利用法を学ぶ前の段階に初等教育のNDC紹介があるのだから、本来ならば中等教育でもNDCに触れてほしい、というのが私の切なる願いなのですが……。

国語でNDCに触れ、理科では昆虫の飼育方法を調べ、社会では地域の資料を活用し……と本来ならば授業でたくさん「図書資料に触れる」時間はあるはず。それなのにどうしてここまで乖離した展開になっているのか、ちょっと考えてみたのです。

図書館を「死蔵」する学校

私は中学校・高等学校でも勤務した経験がありますが、だいたいの学校では「自習室」として使われており、特に困難校では年に1人本を借りに来れば上々、というくらい図書室の存在が知られていませんでした。だから私がかつて働いていた学校で(本来ならば)出来たことは、図書館だよりの発行や授業で図書館を利用すること、そして蔵書を確認して様々なジャンルの辞書や事典を購入すること……だったのかなと。私の勤務していたところはむちゃくちゃな業務形態だったので、半年で病気を理由に退職しましたが、そういう「図書館を死蔵している学校」は特に高校に多いのではないかと感じています。

小学校ではかなり気軽に入れる場所が図書室なのに、どうして中学・高校になると一気に使わなくなるのか、それは今の私にはまだ解けない疑問です。ただ、蔵書の一覧を教員が把握していないこと、そして図書館の資料を活用する授業を提案できていないことが問題なのではないかと考えています。

図書館の配置基準

どの学校にも基本的に図書室はあるものなのですが、どうやら地方によっては図書室を持たない学校もあるらしく……今は紙の本も価格が高騰していますし、ネットで情報を集めることもできますし、図書館を持っているメリットが少ないと思われているのかもしれません。でも先を見据えるならば「図書館の資料にあたる」のは、大学進学後に避けられない課題でもあります。だから紙の本を読む習慣をつける、調べ物の基本を知る、ということは徹底的に小学校・中学校・高校でやっていかなければならないはずなのです。いつか紙の資料を参照する機会が来るから、(ネットの情報と比較すれば)新聞や書籍の情報は信頼できるものである確率が高いから、そして何より生涯教育の一環という位置づけから、図書館利用を実践してみてほしいです。

司書教諭は本を使った授業を考案するスキルを(だいたいは)持っていますし、学校司書さんも協力的な方が多いです。本を活用して! と思っている教員のほうが多いはず。

だから私は(個人の発信なので微々たるものですが)、今度の5年国語・報告文を作成する単元でも司書さんと相談して図書館を使いますし、3年理科・昆虫の飼育、植物の育ち方などで図書館を活用する予定でいます。またその報告はブログにてできれば……と考えていますが、これを読んでくださった先生方に「図書館を利用するメリット」をお伝えしたい、と思って今後も授業記録をつけていきますので、よろしくどうぞ。