オンオン泣いていました。
追加公演の位置づけ
前ツアー「kaleido proud fiesta」を踏襲しつつ、もっと洗練されたセットリストを組んだなあ、という感想が最初に浮かびました。久しぶりにライブハウス(KT Zepp Yokohama)に入ったのですが、みんながノれる音楽を選んできた感じがものすごく強かったです。前ツアーの楽曲も取り入れ、前回行けなかった人のために新曲を味わう場を作りつつ、ユニゾンの作り上げてきた数多の楽曲を、まったく違うセットリストに落とし込んで組んだことで、また味わいの変わるツアーになっていました。普通に感動で泣いたし、またお気に入りの曲、ライブで聴きたかった曲を演奏してくれたし、最高のライブだったと思います。
今回の山場
後半にかけて、怒涛の感動、カタルシスが待ち受けていたのですが、特に泣いてしまったのが「春が来てぼくら」の斎藤くん弾き語りver.でした。サビの部分を冒頭に持ってきて、優しく包み込むように歌い上げ、あの美しいイントロに繋げたところが、もう涙腺を刺激しまくって困りました。今回も特にMCは無く、音楽で魅了するスタンスは崩れていませんでしたが、途中で鈴木さんが上着をバサアッて脱ぎ捨てたシーンとか、田淵と斎藤くんが目の前でセッションしていたりとか、もう幸福指数の高いライブだったと思います。
ファンも大盛り上がりしていて、ちびの私は前方が全く見えなかったのですが、それでも時々垣間見えるユニゾンの皆さんの笑顔や真剣なパフォーマンスに感動させられっぱなしでした。楽しかったな……
この時代にライブハウスで音を鳴らすことの意義について
田淵が会報誌などでよく発言しているのが、「月1000円のサブスクと年1回のフェス参加だけでロックを知った気になるのは違う」(※意訳)という話。私はライブハウスに通うのが好きなので、フェスよりも何バンドかが入れ替わりで歌うスタイルのライブ公演とか、今回のようなワンマンツアーとかに参加することが多いのですが、こんなに人が入っていても、それでも「今・ここで・音をかき鳴らすこと」に意味を見出せなくなっているバンドもいるのかなと。サブスクの「人気曲だけ聴く」とか「いいところだけつまみ食いする」的な聴き方の波に揉まれて、自分たちの届けたい音が届いていない状況もあるのではないかなと。勝手に推測している今日この頃です。そんななかでも、ユニゾンの音楽は「CDを買うこと」がうまく設計されている(つまり全曲配信ではなく、カップリング曲はCDかライブでしか聴けない)のがすごいなあと思うのです。かなり攻めている。それでもついていくファンが多くて、何だかそれにも嬉しくなって、頭がふわふわしちゃって、帰りに着てきたニットをロッカーに置いてきました。なぜだ。
この時代にロックバンドが成せることを、UNISON SQUARE GARDENが魅せてくれる、そんな気がするライブでした。
