ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

どんなヒットソングでも、救えないもの

今週のお題「わたしのプレイリスト」

どのアーティストの話をしましょう。困ってしまいますね。どうも、星野です。今回は音楽の話。最近ニコニコ動画に復帰した桃ちゃんの音楽遍歴の話をします。ただ、今回も説教臭いですよ。あしからず。職業病です。

すべての原点

私の家では、よく椎名林檎さまの曲とスピッツの曲が流れていました。椎名林檎さまは、叔母がファンだそうで、カセットテープ(当時はまだ現役でした)に録音して車で聴いていました。だから小さい頃から「本能」が歌えたのです。なかなか危険な幼児ですよね。母はロックが好きで、今でもスピッツの曲が発売されると、慣れない手でスマホを操作してダウンロードして聴いています。この間発売された「紫の夜を超えて」も聞いた次の瞬間にはダウンロードして再生していました。こういうバイタリティは私に受け継がれたのでしょう。母の好きな音楽と、流行りの音楽(モーニング娘。とかですね)に囲まれて育ち、独自の世界を構築していった桃ちゃんは、のちに音楽に対して一種の信仰心のようなものを抱き、救いを求めるようになります。

救ってくれたのは音楽だった

私はご存知の通り、精神疾患を持った状態で教育実習に3回行きました。それでも結構な重労働で、態度が悪いとかいろいろないちゃもんをつけられて指導教員の先生にひどい評価を下されました。そういうときに、ずっと聴いていたのは高橋優さんの曲でした。「同じ空の下」と「プライド」が好きで、聴きながら涙を流してリセット。それで3か月にわたる教育実習を乗り越えました。

それ以前に、闇に堕ちてしまうときも、音楽が関わっていました。平井堅さんの「ノンフィクション」を音楽番組ではじめて聴いて、そのままマンションの屋上の縁に立ったことがありました。危ないですね。良い子は真似しないように。他にも、ヨルシカさんの「靴の花火」も、聴いていて悲しくて立ち上がれなくなったこともあったり。生きていくことがとてもつらくて、悲しくて、厭世観から解放してくれるのは死だけだと思っていました。その反面、UNISON SQUARE GARDENの元気な曲を聴いていると前向きになれたり、ニコニコ動画の西沢さんPの「夜もすがら君想ふ」を聴いて恋心に火をともしたりしている自分もいました。どっちの自分が本当なのか、よくわからなくて、頭がぐちゃぐちゃになってしまって……その混乱を断ち切ったのは、永遠に愛すると誓ったユニゾンのとある曲でした。

誰も知らないけれど、この音楽がある

「どんなヒットソングでも 救えない命があること

 いい加減気づいてよ ねえ だから今日も音楽は息をするのでしょう」

これはUNISON SQUARE GARDENの「Catcher in the Spy」というアルバムに収録された、「シューゲイザースピーカー」という曲の一節です。ロック好きに語らせたら長いと言われるthe pillowsも、ユニゾンのトリビュートアルバムで歌唱したもので、ユニゾンのファンの間でも人気があります。その一節と、以前ある人からかけられたひとことがリンクして、私の靄がかかった視界が開けました。

「あなたは芸術に心を救われたとおっしゃいますが、あなたはあなたの意思で、あなたを救ったと思ってください。」

Twitterで受け取ったメッセージです。一見関係が無いようにも見えますが、ユニゾンの楽曲を手掛ける田淵智也さんのメッセージも同じだと思ったのです。つまり、「最後に救うのはじぶん」だと。音楽でも絵画でも、それを受け取るのは「あなた」です。何を思っているか、どんな気持ちになるか。どれも「あなた」しかわからないものです。それを古代ギリシャの哲学者が《産婆術》と読んだ行為のように、言葉に変えたものが、芸術なのです。音楽もそうです、自分の内面を映す鏡であり、心に響くものと響かないものがあり、自分の意思で選んでいるのです。だから、「ヒットソングですべての命は救えない」。零れ落ちるものを救う音楽もある。生まれ落ちた命の多様性を、想いの数だけある人生を、「あなたが自力で選んで」いくのです。それを彩るのが芸術です。そういう思いで、芸術を鑑賞できるようになったのが、私の中のミューズ(つまり、私の感覚ですね)を信じることに繋がりました。

色あせないもの

私の好きなアーティストを挙げるときりがないのでやめておきますが、どんなものでも聴きます。あまりラップは好きではないけれど、Creepy Nutsは聴きます。ロックも好きだし、ジャズも好き。クラシックも聴きます。それは私の中のミューズが選んでくれるから。そして、愛し続けて11年続く「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズも、音楽がテーマですし、やっぱり音楽を通して私は自分を救っています。早く新譜が……ほしい……椎名林檎さまもaikoちゃんも、色あせずにずっと大好きだし、最近の曲だとyamaさんの「春を告げる」とかadoさんの「ギラギラ」も聴きます。DECO*27さんの「乙女解剖」も好き。アンニュイな曲も元気な曲も、恋の歌も、私を支えてくれるから。この音楽たちは、色あせない思い出として、私と一緒に成長し続けると思います。音楽分析もやってみたい。歌詞分析も実践としてやっておりますので、そちらの記事もよろしくどうぞ。それでは、また。