ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

aikoちゃんが好きすぎる【note・ブログ共通記事】

この時間帯になって書き始めるの良くない。日付変更線とのデッドヒートです。どうも星野です。

今回は「音楽」について、そのに、私の愛するシンガー・aikoちゃんについて書きたいと思います。

例によって例のごとくサポートも受け付けておりますので皆様なにとぞ……

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今から10年以上前はボブカットだったaikoちゃん

 

私がaikoちゃんに出会ったのは忘れもしない高校時代。

何かで書いたかもしれませんが、友人が貸してくれたアルバムの中に「まとめ Ⅰ」が入っていて、最初の楽曲「milk」を聴いた瞬間、もう雷に打たれたというか恋に落ちたというか、胸を撃ち抜かれたわけです。

大学生、社会人になってお金を自由に使えるようになってからはライブに行きまくり、Love Like Rock vol.9もしっかり堪能してまいりました。

そんなaikoちゃんのことをいろいろな側面から考察してみるのが今回の試みです。

 

aikoちゃんは恋にまつわる楽曲が多いです。多いどころかもうほぼ恋愛の曲。

失恋だったり恋の始まりだったり、様々な場面を描いているのですが、特筆すべきはその歌詞の「妙な言い回し」。

例えばこんな歌詞があります。

 

「唇はカメラの様にまばたきをした」

(恋のスーパーボール)

 

最初聴いたとき、「ん?」と思いました。初めて読んだ方も頭にハテナが浮かんでいるでしょう。

状況を考えてみると、恋している相手の「あなた」を見つめた瞬間に時が止まって、息すらもできないような状態になることを指しているのだと私は解釈しました。

解釈については別の記事などでも触れていますが、ある一定の枠組みがあってその中に落とし込む必要がある場合と、今回のように自分の解釈をどこまで純度を高められるかという場合と、いろいろあるかとは思います。多様性をぶつけ合わせることでしか見えてこない歌詞の本当の姿もあると考えていますので、この点については異論があればコメントにてどうぞ。

「カメラ」という「まばたき」を本来しないものが、「シャッターを切る」感じでまばたきをするのだと考えるとすごく彼女の持つ詞のセンスに圧倒されます。

こういう何気ない普段の様子を歌詞で切り取る際に、紋切り型の陳腐な言い回しはしないところにaikoちゃんのプライドも感じられて大変カッコ良いと思います。

ライブではファンサービスの鬼なので、やたらと会場の声を拾っておしゃべりしてくれるし、最近何があったよ~みたいな笑える雑談ばっかり(あとたまに下ネタを)かましてくるので講談でも聴きに来たのかと錯覚するレベルです。講談師ですらここまでファンの声をその場で取り上げないと思います。

aikoちゃんはその恋愛の曲の多さから女性ファンが多いのかと思いきや、男性のファンもしっかりいるのでライブの男女比はほぼイーブン。カップルやご夫婦、ご家族でいらっしゃることもしばしばあるそうです。

毎回の「男子! 女子! どっちでもない! メガネ! 裸眼! コンタクト!(後略)」のコールアンドレスポンスも非常に楽しいです。マイノリティにも配慮するaikoちゃんの包容力よ……

 

そんなaikoちゃんと同世代の女性シンガーに椎名林檎様がいます。

私は林檎様も聴くので、どちらが優れているとかは言いたくないし甲乙つけがたいのですが、林檎様との比較、ということで今回は論を進めていきます。

 

林檎様も歌詞が独特ですよね。

 

「あなたはすぐにいじけて見せたがる

あたしは何時も其れを喜ぶの

だってカートみたいだから あたしがコートニーじゃない

Don't you θink? I B wiθ U

(ギプス)

 

これは林檎様の博学さが顕著に表れた例かと思います。海外のシンガーも歌詞に取り入れるとは。

林檎様の詞は、とにかく「本家のネタが分かると面白い」教養を感じさせるタイプ。

それに対してaikoちゃんの詞はどこまでも「ありふれたものを変える」ことに特化しています。

文学の用語でaikoちゃんのパターンは「異化」というのですが、それがよく表れたのが先ほどの「恋のスーパーボール」であり、以下に引用する歌詞だと思います。

 

「夏の星座にぶら下がって 上から花火を見下ろして」

(花火)

 

「思い出の中くっついてたシールが剥がれたよ

最後まで繋いでいたのよ 離れるなんて知らなくて」

(宇宙で息をして)

 

最も歌詞の中で対照的だな、と思ったのはこのふたつです。

 

「あたしは絶対 貴方の前じゃさめざめ泣いたりしないでしょ

これはつまり常に自分が アナーキーな貴方に似合うため」

(ここでキスして。/椎名林檎)

 

「あなたを好きで心底愛して こんなに切ないものなんだって

声を殺して泣きました」

(愛の病/aiko)

 

この対応の差ですよ。絶対に泣かない椎名林檎様と泣いちゃうaikoちゃん。どっちも素敵だし、おとめのこころを持つ者(男性でも女性でもどちらでもなくても)ならきっと「うわ~~~~両方わかる~~~~(頭抱え)」になると思うんです。(※独断と偏見です)

どちらも相手を愛していて、恋する甘酸っぱさやちょっとした毒っぽさを感じさせる歌詞の妙味を味わえます。

林檎様は絶対に「貴方」の前では泣かない。強く気高く……といった感じでしょうか。

いっぽうaikoちゃんは「あなた」を想って泣いてしまうのです。儚げカワイイ。

どちらも相手に依存しすぎていて恋愛依存体質だからどっちもどっち、と言われればそれまでですし、実際どっちもどっちなのでしょうが、それをロマンに高めるお二人の才能に賞賛を贈るべきだと私は思います。

どちらか取るなら私はaikoちゃん。堂々とメンヘラしていたいから。

 

誰かを愛することは、時に涙をこらえなくてはならないこともあるけれど、思いっきり泣きたい時は泣いて、そして恋がどんな結末を迎えたとしてもそのあと笑顔で相手と接していけばいいんだろうなと考えるきっかけになった歌詞でした。

 

aikoちゃんはいつもライブでファンのことを気にかけてくれます。

「苦しいこと、つらいこと、いろいろあると思うねんけど、今日は忘れてってね」

その言葉が嬉しくて、また彼女のライブに足を運ぶ自分がいると思います。

この騒ぎがおさまったら、また会いに行こう。

現在aikoちゃんも林檎様もサブスクリプション配信が始まっているのでSpotifyapple musicなどで聴いてみてください(ダイマ)

それでは、また。