ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

秋の美術館まつり② 蜷川実花展

大好きな蜷川実花さんの世界観に浸れただけで、私は息をしている意味を持つのだ。そんな妄言も吐いておきます。

まずは概要から。会期は11月14日まで。会期中無休。平日は日付指定・土日祝は日時指定券の購入が必須です。10時から17時までが開館時間です。上野の森美術館にて。

私が蜷川実花さんを知ったのは、2012年の映像作品「ヘルタースケルター」です。あれはすごかった。極彩色とあふれるセンス。儚さと強さ。前の記事にも書きましたが、「イタイ」立ち位置におさまっていた私はあの世界にもう一度触れたくて、その後2019年の「Diner」でもうぶちのめされました。あの豪華絢爛で美麗で、何と言っても「フィクションだと頭では理解しているのに、現実感をもって迫ってくる」演出のワイルドさ、パワフルさ、キュートさにハートを撃ち抜かれてしまっています。いまだにDinerの話になると衣装がどうの花がどうのとあれこれ口出ししたくなります。今回のタイトルである「虚構と現実の間に」というのも、蜷川実花さんの世界観をこれ以上ないくらい正面から受け止めたものだなと感じています。

何はともあれ、こいつをみてくれ。(写真参照)

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MIKANINAGAWA

こんなにたくさんのモノと花でうずもれてしまいそうなのに、あまりにも非日常的でドラマティックな世界観が、ごちゃつかずに整然と「あるべき場所におさまっている」。それが私はすごいなあ、カッコいいなと思うのです。ちなみにこの展示は一部を除き写真撮影OK(映像はNG)なのでもう心のシャッターも切りまくり、スマホのストレージも圧迫し、という感じでした。世界観ひとつでここまで作家の方向性を際立たせるってなかなか無いですよね。

「イタイ」女は何に憧れるって、強くて儚いものなのです。壊れそうだと思って近づくと切り裂かれるような、虚構と現実のように背中合わせになった存在に惹かれるのです。私だけかもしれないけれど。そういう毒っ気のある中に洗練されたデザイン・構成の魅力、妙味を感じられる展覧会でした。行ってよかったし、なんならリピートしたい。最高でした。皆様もぜひ。それでは、また。