ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

新連載・教育現場から 6 今週の反省と研究授業の話

諸事情あって研究授業が延びました。私は晴れ舞台に立ちたいので頑張ります。どうも、星野です。頑張るなって言われているのに、知らず知らずのうちに頑張っちゃうのは良くないですね。

研究授業はないけれど

2021年5月某日、先輩の授業を見学させていただきました。ポイントは「生徒の実態把握と分析の正確さ」「定着を徹底的に行う」「説明を簡潔にする」だったな、と個人的には思っています。その先生は生徒一人ひとりの個性をよく把握していらっしゃいました。だからこそ、「この問題を出したらあの子はどう反応するだろうか」と考えるのだそうです。だから、結果的に生徒のつまずきをあぶりだすための発問が行えるのが最大のメリットというか、強みだと思いました。私の授業は発言力のある生徒の力で引っ張られているので、それだと分かる子とそうでない子の差はどんどん大きくなります。そして「分かった気になる」。だから、まずは私の授業を聞いてくれる生徒の中でも「あまり目立たない子」にスポットを当てていこうと考えています。その子が80%くらい内容を理解してくれて、その知識や技能が定着したといえるところまで、たくさん練習問題を解かせたり、解釈について考えさせたり……やりたいことはまだまだあります。自分のやっていることというか、自分の目指していたもの(リフレクション活動は本来生徒の理解度を測るためのものです)は間違っていなかったんだ、と自信を持たせてもらえた授業でもありました。

私の中での最大の課題は「説明が冗長」というのがあるので、ピンポイントに「今日はここだけ」「これだけ覚えて帰って」というのを示す必要があります。そうじゃないと、だいたい生徒の頭には残らないので。国語の授業では、もちろん教材「を」教えることもします。内容から学ぶべきことは多いです。けれどそれ以上に、教材「で」教えるのも必要なのです。今日の授業の中で大事なのはこれ! この考え方(知識、解釈)を使ってこんなことをしてみよう! という感じの学習活動を構想しています。精進あるのみですね。

今週の実践

とあるクラスで歌詞分析をやらせてみました。お題は中島みゆきの「時代」。とっつきやすかったようで、鼻歌をうたいながら取り組んでいました。書く子はプリント一面にびっしり考察を書き連ねてくれて、大変興味深い考察もあり、すごいなあ、この子たちにはポテンシャルがあるなあと思っていました。何も浮かばない子には、他の生徒の意見を教えてあげて、それをもとに考えてみる(このときのポイントは、正反対の意見をぶつけることです。葛藤するので。)ようにしました。たくさん考える時間をとったのもよかったみたいでした。多少盛り上がりには欠けましたが(もともと盛り上がるクラスではない)、黙々と、でも楽しそうにやっていたので、まあよしとします。

事の発端は「ネクロの花嫁」という楽曲の分析を始めたことですが、ストーリーを読み取る行為は詩歌の中にもあるのだと思うことから始めたら、きっと楽しくなります。

もうひとつ、「羅生門」を使って「謎見つけ」という遊びをやりました。これは複数人で同じ部分(本文を4等分しました)を読んで、ここはどういうことだろう? と思った部分をひたすら書き出す、というものです。それを集約して、最初に計画していた問いに近いものをピックアップしていきます。そしてみんなで決めた授業で扱う「謎」(=本文中の「空白」部分)についてこれから考えていこうね、と締める……という感じ。これのポイントは、あたかも生徒自身が発見した謎を解いていくように見えるのですが、結局私の手のひらの上、ということです。動機付けにはピッタリでした。生徒の自己肯定感は育った模様。ただ、ストーリーをぶつ切りにしてしまったので、全員で通読→場所を分けて謎探し、のほうがよかったかな、と反省しています。

 

最後に、今週の反省を。それでは、また。

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今週の反省