ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

教壇に立ったその日から・番外編エイス【note・ブログ共通記事】

美味しいサブレを頂いて、紅茶と一緒につまんだら至福の時間を過ごすことができました。美味しいものはQOLを上げる。どうも星野です。

今日は初等教育中等教育(主に高校)との違いに焦点を置いて、現場の初任の先生が直面する大変さについて私見を述べていこうと思います。

情報協力は小学校教諭を1年やった友人です。お疲れ様、そしてありがとう。

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最近休校措置の対策として一部自治体の「小学校から7時間授業」というニュースが報じられましたが、それはさすがに小学生だとじっと座っていられないよね、という話になったのですが、生徒の負担も大きいけれど教員の負担も大きいよね、としゃべっていました。じゃあ先生方も教科や業務を分担すればいいのに……とぽろっと言ったら、小学校の先生はあまり教科担任制に前向きではない様子でした。理由を聞くと、「子どもたちが疲れちゃう」とのこと。どうやら小学生は我々が思うよりデリケートな存在で、先生の入れ替わりだけで負担に感じてしまうことがあるのだそう。あとは初等教育の先生は「何でも屋」的にすべてをマルチにこなすことを楽しむ傾向にあるようで、これはn=1の話なのですが、ひとつのことに集中するよりいろんなことをやらせたい・やりたいと考えているみたいです。どちらかというと「何でも屋」になりたい、そう思っていると私は感じました。

他にも「行事があるとモチベーションが上がる(目標ができるから)」だとか「祖父母と交流する、長期休みに家族と出かけるなどの外部経験をたくさんしてほしい」だとか、高校の教師をやっていては見えてこない、子どもの発達段階に関する情報が出てきました。

小学校では、「目的をもって」「時間を決めて」何かを行うことさえも子どもにとっては初めての経験です。そのせいで学習についていけないことが不登校の原因になりやすい学齢だと言えます。行事だけ参加できる児童がいるのもそのためだと考えられます。カタカナの書字、引き算を抽象概念で行えない、「う」と「ん」の区別がつかない……そんな初歩から!? と私は驚いてしまいましたが、そういう子どももいるとのこと。そのことを念頭に置いて指導していることに、私は頭が上がらないなと思いました。そういう子たちの支援・指導の上に中等教育が乗っかるわけですから。

 

初等の先生方は中等よりも長い時間、子どもに触れています。その経験から「教科担任制では子どもの本質が見えない」と考えているようです。もちろんそれにはおおむね同意できます、私は国語の時間しか生徒に接していないので学級での様子などはわかりません。ですが、授業で見せてくれる表情や発言からでも生徒の一面はわかりますし、担任の先生と連絡を密にすればカバー可能な領域もあると思います。だから初等でも、やろうと思えば教科担任制はできるのではないでしょうか。実際に私が実習した時は61チームで教科担任制でも児童は混乱していなかったので。(あくまで高校教師をしている私の体感なので、実際に教壇に立っている小学校の先生のご意見を求めたいところではあります)

 

ただ人員不足なのはどこも同じなようで、私の勤務校もいまだに教員を探しているのですが、例えばテストの採点や教室の掲示物などを貼り替えるとかそういうレベルでひとが足りていないのが小学校の現実です。それは小学校の教師が「何でも屋」になってしまうから、というのはひとつの示唆になると考えますが、導入は難しいとなると他に実行できそうなのは「ひとクラスの人数を減らす」ことがいいのかなと思います。さすがに40人近くを一人の教員で面倒を見るのは大変すぎます。そのための予算・人材育成を早急に始めるべきです。神戸の教員いじめのような事件が起きないように、ベテランも新人も育てていくこと、作業の効率化(余計な仕事を増やさないこと)・無理のない時間割や作業量・風通しのいい職員室(児童生徒に対しても、教師に対しても陰口や失礼な発言のない環境づくり)をしていく必要があります。すべては現場に人員と予算が足りていないことが諸悪の根源のようです。仕事に忙殺されて余裕がない、初めてだらけの新人にいろんなことを押し付けすぎる。現場にあれこれ口を出すならお金も出してくれ。それが現場の教師の本音です。

来年度から学習指導要領の改訂で評価の体系が変わり、高校では教科編成も変わります。それがどんな結果をもたらすかはやってみないと分からないことですが、今の段階で言えるのは「教師にも人権を与えてください」ということです。

 

この訴えが偉い人に届いて、何かが変わることを祈って、お話を終えたいと思います。それでは、また。