ゆったりまったり雑記帳

その名の通り、雑記帳です。

学校と塾の素敵な関係【note・ブログ共通記事】

いろいろなことを一気にやりすぎて、ちょっと疲弊気味です。どうも星野です。

今回はお湯さん(@aaiiyudayo)から頂戴した「塾・予備校と学校の関係性についての省察」というお題で書いていこうと思います。

 

私自身は通塾経験がなく、勝手に勉強する子どもだったので、いまひとつ塾に通っている子どもの気持ちがわかっていないのですが、現在働いている個別指導塾では自ら「ここで勉強したい」と言って入塾する生徒も一定数います。小学生はまだ親御さんの「中学受験させたい」という希望からのことがほとんどですが、高校生にもなると自発的に通うようになるようです。

また、学校現場でも塾に通っている生徒を相手にすることがあるのですが、(私の観測範囲では)なかなか学校の授業を真面目に受けない傾向があるように思われます。

受験対策してくれないから、この科目は使わないから……そう思っているのが見え見えです。

では、そういう生徒はどういう結果になるかというと、受かっても下から数えた方が早い志望の大学か、運よく受かっても大学でドロップアウトするかが多いと思います。

学校の授業もろくに理解できない生徒が、大学入試に歯が立つわけがありませんから。

どうしてそうなるのかというと、みっつのつまずきポイントがあります。

 

①授業が聞けないと自分で予習復習する力が不十分になり、結果が出ない

②使わないと思っていた科目が、大学進学後重要になりつまずく

③そもそも基礎知識がないため結果が出ない

 

そのため私は、塾ではまず学校での学習のサポートをするようにしています。

塾で予習するのも、復習するのも、すべては学校の成績を上げるため。

そのほうが推薦入試(その入試制度の是非についてはいったん措くとして)に合格しやすいですよね。

それに予習していると、学校の授業で出される宿題や授業中の学びもある種の「演習」になります。

何度も繰り返して学習すれば定着も早いですし、予習→授業→復習の良いサイクルができるとかなり成績は伸びます。

 

だから私の考える「塾と学校の理想的な関係」は「相互補完」なのです。

塾で予習と復習をサポートし、学校の授業を真面目に受け、成績を上げていくというスタイルが生徒にとっていちばんよいはずです。

学習習慣がつくのはそこからで、少しでも学習面での「わかる」という成功体験を積ませてあげる必要があると個人的には考えています。

自分のやりやすい勉強の仕方が「わかる」ようになったら、塾は最低限のサポートでよいのです。

私が学校教育サイドの人間だからこういうことを言うのかもしれませんが。

学校の勉強だけでは物足りない、もっと上のレベルの話をしてほしい、などの要望があれば(たとえ勤務している高校の偏差値が低くとも)私はアドバイスなり補習なり対策は取るつもりですし、多くの先生方もそうだと思います。

ただ、ナナメの関係というか、親や教師という「価値観を押し付けてくる」ようなタイプの大人ではなく、同じような目線に立ったり人生の先輩として話を聞いたりする相手も時には必要でしょう。

そういうときに塾が活躍するのではないでしょうか。

チュータ―とでも言えばよいのですかね、共感的理解ができ専門知のある「近所のお兄さんお姉さん」的存在は確実に需要があります。

受験勉強をどうやっていたか、自分の進路決定はこれでいいのか。そういうことを共に悩んでくれる仲介役として、塾の先生がいてくれたら安心する生徒は多いように思います。

 

そのため、塾の講師にも(アルバイトだとかは関係なく)受験の知識や専門領域の知識、児童生徒理解の心得は必要だと考えます。

一方で教師にもこちらの意見の押し付けではなく、どのように児童生徒が考えて行動しているのか観察し傾聴する姿勢が求められます。

そういう意味で相互補完的に作用していけばよいのではないかな、というのが、塾講師も高校教師も両方やっている私の意見です。

どちらかが優先されることがないように、両方のバランスを取ることが大事なので、それぞれ連携をもっと取ればいいのにと思っています。

生徒が間に立つわけですが、塾と学校で方向性が違うと混乱させてしまいます。学校の教師と塾講師が学びあう場があったら面白そうだと思っているので、いろいろな会に参加しては省察しているところなのですが。

私も実権がないので歯がゆい思いをしているのですが、誰かの目にこの記事が留まって、塾講師・予備校講師と学校の教師が語り合う機会が生まれることを願っています。

今回はこのあたりでおしまいです。それでは、また。