深夜に「RED ZONE」を聴くと寝付けなくなります、気をつけましょう。
どうも星野です。
今回は3/28に世田谷文学館へ行ってきました、というレポを書きます。
3/31までヒグチユウコさんの「CIRCUS展」をやっており、最後の最後に滑り込みで参戦。
こぢんまりしたところです。
中も一面CIRCUS仕様!
平日にも関わらず賑わっていました。
物販も散財が確定するくらいの品揃えで大変満足でした。
こちらは入り口のギュスターヴくん(1号)。
タコの足が生えていようが、ギュスターヴくんはかわいいです。
小さい展示会ながらも世界観にはどっぷり浸れました。
私がヒグチユウコさんの作品を知ったのは、「すきになったら」という絵本がきっかけでした。
誰かに強く恋慕の情を抱いたことがなく、その本でちょっと勉強してみようかと思ったのです。
そのお話は、大きなワニに恋をした少女が抱く気持ちを、淡々と綴っているもので、精密なモノクロイラストで展開していく「愛」の形に、静かな感動を覚えました。
ヒグチユウコさんは画家であり絵本作家でもあります。
個展を開催しながらファッションブランドや画材メーカー等、企業とのコラボレーションも精力的に行っています。
「ボリス雑貨店」という通販サイトもあるので、気になった方は是非チェックを!
ヒグチユウコさんと言えば、リアルな絵柄と幻想的(奇怪とも感じる方もいらっしゃいそうですが)なイラストが特徴です。
本展示会もその魅力が全面的に押し出されていたのではないかと思います。
和テイストから猟奇的な作品、ぞっとするような精密さの作品、ユーモラスな表情の猫ちゃんまで、本当に多種多様なイラストレーションの数々が一堂に会していました。
その絵に惹きつけられる方々が浮かべていた、「見てはいけないものを見てしまったような笑み」にヒグチユウコさんの本当の価値が表れているのではないかと思います。
絵本の原画が(部分的に、ですが)たくさん展示されており、ヒグチユウコさんの作品を読んだことがない方も興味を持つだろうな、と思いながら会場をめぐりました。
ホルベイン(画材)の色を確かめるかのように描かれたラベル、レタリングされた文字の美しさに感動した次の瞬間、めちゃくちゃホラーなイラストやポスターが目に飛び込んできたり、かと思えば「ひとつめちゃん」のフィギュアがちんまり置いてあったり、和室の行灯に「ひとつめちゃん」が隠れていたり……
目まぐるしく世界が切り替わる感覚が、まさにサーカス。
愛くるしいものから怖いものまでなんでも揃っている、というところにヒグチユウコさんの創作活動の幅広さを感じずにはいられません。
眼や触手、臓器、植物、動物(主に猫)などを組み合わせが多いのかな? という印象。
そのモチーフ群をヒグチユウコさんが選んでいるのは、きっと「生きている」ということに興味がおありなのだろうと推測しています。
生きているという奇跡あるいは神秘に対する礼賛や、命無きものにも魂を吹き込む仕事をしているのだという自負など、多くの想いを感じ取りました。
個人的には夢野久作の「きのこ会議」という童話に挿絵をつけていらっしゃったのが、あまりに親和性が高すぎてびっくりしました。当時出版されていたやつかと思った。
ポケットモンスターに出てくるイーブイの進化形ちゃんたちもいて、あまりのかわいらしさにニヤけてしまいました。ブラッキーちゃんがイチオシです。
会期の最後のほうに行ったのですが、行けて良かったと思える展覧会がまたひとつ増えました。
これからもヒグチユウコさんと、その作品たちを応援していきます。
ひとまず、「ほんやのねこ」を買おう。
今回はここまでです。
次回は「東寺展」のレポです! お楽しみに!
それでは、また。